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「桜染め」とは
sakurazome

自然の桜だけで桜ピンクを染める

工房夢細工の淡い桜ピンクに染まる「桜染め」は、花の咲く前の小枝を原料に、それを煮出し、数ヶ月かけて染液をつくり染めていきます。(→桜染の手法を紹介
 この方法とは別に、一般的には桜の木の皮を原料にして染料を作る方法が知られています。しかし、この方法では状況によって色が濃くなったり黄色がかったり、たまたま運良くピンクに染まることはありますが、多くの場合再び同じ染め色に会うことはありません。そのため一定した色が染まる化学染料を使った桜染めもありますが、工房夢細工は化学染料をいっさい使わない伝統的手法の染め工房ですから自然の桜だけで桜ピンクが染まる染めの研究を続けました。
 いくつもの種類の桜の樹皮や芯、また花芽などの部位で多数の染料をつくり、どの材料をどのように煮出せば安定して桜ピンクに染まるかという実験を繰り返し、数年かけて花の咲く前の小枝がいいということを突き止めました。ところが、昨年ピンクが染まった同じ木の小枝で今年も染めようとしますが染まりません。その理由を探るためさらに研究を続けてわかったことは、「今ピンクに染まる小枝を見つけること」しかないというでした。
工房夢細工のある秋月は、自然に囲まれ四季のメリハリがはっきりした土地柄であることから暮らしの中や肌で自然の機微を感じることができます。そうした環境ゆえに自ずと選択眼が磨かれ、ようやく「桜染め」が完成しました。

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