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夢細工の桜染

日本の心が宿る、桜の花。
日本人が愛してやまない桜、その花の優しい色は、全ての人を受け入れ、元気づけてくれる力に溢れています。梅の花のピンクが身につけた人を押しのけて自己主張するのに比べ、桜の花のピンクは自分は一歩後ろに引いて身につけた人の頬をそっと桜色に染めてくれます。其処には私達が何処かに置き忘れてきた日本の心が在ります。

夢細工の桜染

夢細工で生まれた、初めての桜染。

桜色は、桜で染めなければ・・・。その思いから様々な種類の桜の木、樹皮や芯材、小枝、花芽、緑葉、紅葉に至るまで、材料と染め方の試行錯誤の上、やっと花びらのピンク色に染まろうとする”力”を取り出す事に日本で初めて成功しました。それが、工房夢細工で生まれた初めての桜染、「さくら初め」なのです。

桜だけを使って染める、桜色。
これまで、優しい桜の花の色を表現するのに、紅花で赤く染めた布の上に白い布を重ねて”桜重がさね”や、茜などで染めた桜染は在りましたが、桜だけで染めた”桜色”は在りませんでした。それは、桜の木の中にオレンジ色やベージュ色が多く含まれ、桜の花のピンク色だけを取り出す事が出来なかったからです。

夢細工の桜染

和の文化を象徴する色

日本は、世界でもめずらしい多神教の国と呼ばれています。その理由は、12月24日、日本中がメリークリスマスと祝い、一週間すると今度は神社に初詣。結婚式では賛美歌を歌い、葬式では南無阿弥陀仏を唱えます。また、昇る朝日や高い山を見れば手を合わせ、自然の森羅万象に神の発現を認めてきました。
それに対して、イスラム教(アラーの神)やキリスト教は一神教です。アラーの神も正しい。キリストも正しい。でも、正しさと正しさがぶつかると争いが起きてしまいます。でも日本は、あっちも正しい、こっちも正しいと相手の言い分を認め、譲り合うという“和の精神”を持っています。それを象徴する色が、実は桜の色なのです。
江戸時代、上野のお花見には町人も武士も集まり、たいへん賑わいました。身分の上下が厳しい時代でしたが、お花見だけはなぜか無礼講がまかりとおり、今の言葉で言えば「みんな平等」。それが日本の花見文化だったのです。
桜で救われる人はいっぱいいますが、桜をみて怒る人はいません。桜は日本人の心の象徴、また和の文化の象徴なのです。

夢細工の桜染

お母さんの想いが宿る色

桜が染めた桜のピンクには、私よりあなたを幸せにしていく、私が犠牲になってあなたを助けてあげるというお母さんの優しさが宿っています。あの特攻の人達の桜は、そういう桜なのです。桜は、パッと咲いて、パッと散るから潔いなどと言われますが、パッと咲いてパッと散るだけなら椿の方が当てはまりますが、誰も椿は持ちません。
また、桜ピンクは、ちょっとサーモン系のピンクですから、実は日本人なら誰でも似合うという大きな特徴を持つ色でもあります。

夢細工の桜染

桜の色を布に咲かせる。
気の遠くなるほどの時間と匠の思いが織りなす、
夢細工ならではの技です。

桜のピンクは花の咲く前の小枝の中に潜んでいます。木の枝が、今年はピンクに染まらない…などというのは当たり前です。毎年毎年、桜の木は全く別物です。
桜染めで一番難しいのはピンクに染まる小枝を見つけることです。「若さがあって素直」がポイント。150年も生きた桜でも「若さがあって素直」なものもあれば、4、5年の若木でも、「若さ」も「素直さ」もないものもあります。人とよく似ているなと思います。私もいつまでも「若さ」と「素直さ」を失わないでいたい、と思い、桜に教えられる毎日です。

◆桜染めの手法を簡単にご紹介しましょう。

(1)花の咲く前の桜の小枝を集めてくる。
夢細工では、皆様のご家庭でせん定した枝や工事などで桜を切る時など、ご連絡頂き、貰って来ています。
(今年は山に300本の桜を植える予定です。)
(2)枝を分別し、小さく切る。
(3)鍋に入れて30~40日、炊いたり冷ましたりしながら熟成してピンクを増やすと同時にオレンジやベージュを取り除き、ピンクだけを取り出していく。
(4)桜の染液を残してさらに熟成し原液を作る。
2週間~3ヶ月
(5)布又は糸をよく練り(汚れを取り)椿灰の灰汁に、米酢を加えた液に入れてよくなじませる。(先媒染)
(6)グラグラと煮立った湯に(4)の原液を入れて染液を作り、染める。
(7)(6)によく洗った(5)の布を入れて短時間で染める。残りの液は捨てる。(この染液は1回しか使えません)
新しい(6)の液でさらにもう1度染め、好みの色になるまで何回も繰り返す。水洗いをして干すと桜染の完成です。
私は桜の色に引きつけられてやみません。桜の色は傷ついた人の心を癒してくれます。女性をいきいきと輝かせてくれます。人を知らず知らずのうちに笑顔にしてくれます。身に着けた人だけではなく周りの人までも優しくしてくれます。それは、この色が愛に満ちているからです。
長年、草木染に携わり様々な草木の色に触れてきた私ですが、このような色を他には知りません。昔から日本でこんなにも桜が愛されてきたのは、きっとその為なのでしょう。
その様な桜色を布に咲かせる桜染は、昨年綺麗なピンク色に染まった同じ桜の木で染めても、今年まったく違う色に染まる事がよくあります。毎年、同じ色には染まらない桜染。”一期一会”の桜色との出会い・・・。それが工房夢細工の「さくら初め」なのです。
小室容久サイン

桜染商品写真

桜染めの作品は、一部ですがオンラインショッピングでご覧になれます。こちらからどうぞ

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