バランスを保つ崇高な色

古来、きれいな緑は草木の黄色と藍を掛けあわせて染めていました。今では、草木そのものから緑を染める技術が生まれ、茶の葉などからも美しい緑が染まります。また、楊梅（ヤマモモ）で黄色を染めたものを“泥染”により緑系を染めます。
　緑は、青の“攻撃的なガードマン”と、黄色の“厳重な包装”、その二つの「守る」スタイルが融和してバランスを保つ崇高な色です。
　実際に緑の染め色をつくるときには藍と桑、藍と黄肌で染めますが、出る部分と引く部分のバランスがひじょうにいいのが特徴です。精神的、肉体的に自信が持てない人、気持ちの持ち方が弱い人が緑を着けることで、その人の持っているものを引きだして自信を持たせてくれます。その自信が今度はその人自身を癒し、力づけていきます。

自信がない、一歩が出せない人に　

緑は通常メイン使いするよりも差し色的に使う色です。ちょっと自分に自信がない、一歩が出ない、そういう人は緑を身に着けると自分が持っているものが引き出しやすくなります。その場合、モスグリーンも含めてヤマモモのグリーンやちょっとグレーがかったグリーンの方がよりいいでしょう。